太陽光発電システムの故障・異常・トラブル
太陽光発電システムの故障・異常・トラブルの事例

太陽光発電の不具合は意外と気づきにくい!?
太陽光パネルは、表面の強化ガラスに加えモジュールを構成するシリコンは半永久的とされ、可動部や振動する箇所等がないため、故障リスクが低くなっております。
さらに、太陽光発電は天気によっても発電量に差が出てくるため、故障なのか天気によるものかがとてもわかりにくいものです。
太陽光発電の点検において、すべての不具合に対応できる万能な点検方法はなく、様々な方法での点検が必要不可欠になります。
また、太陽光発電システムを無駄なく長期間にわたって運用するには故障や異常が見られる箇所の早期発見が重要となります。
弊社がメンテナンスしてきた中から一部ですが不具合事例をまとめましたので、問題について説明いたします。
Table of Contents
よくある故障・異常・トラブル一覧
- 太陽光パネル表面不具合
・クラックパネル
・パネル焦げ
・スネイルトレイル
・パネル汚れ - 太陽光パネル内部不具合
・ストリング発熱異常
・クラスタ故障・断線 - 周辺設備(ケーブル等)
・配線コネクタ不良
・配線ケーブル・配線菅不良 - PCS故障・周辺機器の不具合
- 保証が受けられるケース
太陽光パネル表面不具合

クラックパネル
クラックによる不具合は多くあり原因も様々です!
飛来物や自然災害による破損、パネルの裏面からの破損、パネルの長期間の汚れによる破損、などの外的要因があります。
さらに、製造時の初期不良や経年劣化によるパネル内部の不良、目に見えないレベルのヒビ割れであるマイクロクラックが太陽光パネルを長年使用すると、湿気や温度変化などによっても経年劣化し、大きくヒビ割れを起こすことがあります。


「カラスが太陽光パネルの上に石を落とし、パネルのカバーガラスを割って破損させる」ことがある。 宇都宮大学 農学部の杉田昭栄教授
参照:https://xtech.nikkei.com/dm/article/FEATURE/20140911/375933/

パネル焦げ
中には発電量はほとんど落ちないケースも!
原因によって発電量が落ちる場合とそうでない場合があり、発電量の低下の有無にかかわらず安全性の面からは、バックシートが焦げるほどの発熱があれば火災などの危険性があるため、パネルの交換が必要です。
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スネイルトレイル
製品保証や保険の対象に認めてもらうことが難しい!
太陽電池セルの表面に、黒色、または、白色の線状の模様が表れる現象です。
発生してもすぐに発電量が減少することはないため、パネル交換対象にはなりにくい不具合です。
しかし、劣化によりスネイルトレイルからクラックパネルへと深刻化することがあります。
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パネル汚れ
発電量減少の6~8%は汚れによるもの!
パネルの角度や周囲環境により汚れの溜まり具合に違いはありますが、どの太陽光発電施設も汚れの付着が見られます。
長期運用するにあたり洗浄での発電量の維持は重要な項目です。
パネル洗浄前後に発電量を測定し比較したところ、平均で6~8%の回復が見られました。


太陽光パネルの寿命
太陽光パネルの寿命は、通常25~30年程度です。ただし、定期的にメンテナンスを行い劣化や故障の影響を抑えることで、長期に渡り使い続けることが可能となります。不具合箇所を早期に発見し発電量の低下を抑えることが重要です。

太陽光パネル内部不具合
ストリング発熱異常
目視ではわからないストリング異常!
これはドローンにて赤外線撮影した画像です。赤い箇所が発熱しているストリングとなります。1ストリングの発電が停止しているため発熱してしまっている状態です。
接続箱やPCSのブレーカーが落ちていることが多く、パネル以外の箇所が原因となっています。
1ストリングが止まってしまうので発電量の低下が大きく早急に修理が必要になります。



クラスタ故障
パネルの発電が3分の1低下する現象!
クラスタ故障またはクラスタ断線といわれるもので、クラスタ内部の接続不良等で起こることがあり、比較的新しい太陽光発電施設でも初期不良として起こることがあります。
パネルの1クラスタが発電していない状態となります。
発生した場合に自然に回復することはないので、パネル交換が必要となります。
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周辺設備(ケーブル等)

配線コネクタ不良
新しい施設でも発生する可能性があります!
配線コネクタ不良は主に施工不良によるものが多く、コネクタの接続がきちんとされておらず熱を持つことで融解、断線と悪化していきます。
外的要因としては、ツタなどの雑草に引っ張られ接続箇所が緩んだケースや地盤沈下による架台の歪みから配線が引っ張られてしまうケースがあります。
また配線をまとめる際に樹脂製インシュロックが使用されていることが多く、経年劣化により切れその重みで断線してしまうことがあります。



配線菅・配線ケーブル不良
簡単で難しい除草作業!
配線菅などの損傷の多くは、除草時に誤って刈払機で切断してしまう場合などがほとんどです。
特に埋没していない箇所は切断しやすいので注意が必要で、夏場の雑草の生い茂るシーズンでは、配線自体が隠れてしまい気付かない間に切ってしまったというケースがあります。
配線ケーブルまで切断し気付かないまま放置されれば、火災につながるケースもあります。


「山火事の寸前! 消防も出動」、原因は除草時のケーブル切断
参照:https://project.nikkeibp.co.jp/ms/atcl/19/feature/00002/00090/?ST=msb&P=2
PCS故障・周辺機器の不具合
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PCS故障・不具合
PCS(パワコン)の耐用年数は白物家電と同じ!
PCS内は制御基盤や冷却ファンなどがあり、家電機器に近いもので太陽光パネルとは違い壊れやすいものです。
PCSが止まってしまえば発電した電気は変換されず売電は止まってしまいます。
本体や内部部品の交換になるケースとして、落雷によるPCSの故障があり、PCSの不調を放置した場合にも重大な故障に発展してしまうため、定期点検が必要です。
保証期間は一般的に5~10年程度であることが多く、この期間内であればメーカー側へ修理や交換対応の依頼が可能です。
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周辺機器の不具合
太陽光施設内の様々な不具合!
太陽光発電システムは太陽光パネル、PCS(パワコン)だけではなく、周辺機器がありシステムとして稼働しています。
そのなかには、PCで発電量が確認できる遠隔監視システムがあります。
遠隔監視システムでは、モバイルWI-FIを使用し通信している所もある為、劣化した充電パックが膨張して故障に繋がったケースがありました。
またブレーカー不具合事例では、ブレーカーの劣化による発熱で配線接続部が焦げでしまうようなケースもあります。


製品保証と出力保証が受けられるケース
太陽光パネル・PCS(パワコン)の製品保証と出力保証
太陽光パネルやパワコンにはメーカー保証がついており製品保証と出力保証があります。
製品保証は、製造上の不良や欠陥など初期不良にたいして補填するものであり、災害や事故等による不良は保証の範囲外となるものです。保証期間は10年が一般的で、有償で期間を延長できるプランもあります。
出力保証はパネルの発電量を一定の期間保証するものです。性能が低下し、発電量がメーカーの公称値から一定率を下回った場合にパネルを無料で交換可能となります。
修理にかかる費用まで補償対象となるかはメーカーによって異なります。保証期間はメーカーによって異なり、10年から長いものでは25年保証もあります。
太陽光パネルメーカー別の保証内容一覧になります。
損害保険が適応できる事例
太陽光パネルにおいては、クラックパネル、パネルの焦げ、配線コネクタの不具合などは損害保険でパネル交換を行うことが多くの場合できます。


精密検査により保証が適応されるケース

クラスタ断線・不具合につきましては、発電が低下していますがメーカー保証にならないケースがありますので、精密点検が必要となります。
太陽光発電所はメンテナンスフリーと言われていたが・・
このような太陽光発電システムの不具合・トラブルなどは、年々増えてきています。
さらに太陽光発電設備の廃棄費用の積立が義務化されたことにより、長期間いかに効率よく発電できるかが安定した売電に繋がるため、メンテナンスは欠かせないものになります。
ぐんまソーラーメンテ相談室では、太陽光発電システムのメンテナンスはもちろんのこと、太陽光発電に関する法改正などや新制度の創設、改正に柔軟に対応しております。