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台風被害

太陽光発電の事故や盗難被害について

こんにちは!ぐんまソーラーメンテ相談室です。

今回は「太陽光発電の事故や盗難被害について」ということで、

ここ数年で一気に増加した太陽光発電所ですが、

それと同時に事故や盗難の被害も増加しておりますので、

実際の事例も交えて、どう対策したらいいのか解説いたします。

太陽光発電所の事故件数推移

引用:経済産業省「令和2年度電気保安統計」

冒頭申し上げたように、太陽光発電所の増加とともに事故件数も増加しております。

上記のグラフを見て分かるように、太陽光発電の設備量は直近5年間で約3倍だが、太陽光発電所の事故件数は直近5年間で約18倍と跳ね上がっております。

続いて、太陽光発電所の事故被害とその原因について見ていきましょう。

太陽光発電所の事故被害と原因

引用:経済産業省「令和2年度電気保安統計 分析結果」

太陽光発電所の中で最も事故被害が多い箇所がパワーコンディショナ(逆変換装置)です。

パワコンの事故は電子基板の交換等の対応で終わることが多く、原因追及まで至らないケースが多い為、事故原因としては「不明」の件数が多い統計となっております。

上記の「不明」を除けば、事故原因は「自然災害」によるものが非常に多いことが分かります。

特に自然災害の中でも氷雪が最も多いが、群馬などの北関東の山間部では雷による被害も多いです。 

また、夏から秋頃にかけては台風などの被害もあり、太陽光パネルが飛ばされた現場もありました。

👆は台風19号により太陽光パネルが飛散した写真です。

次に自然災害以外の原因で、太陽光発電設備における波及事故とその原因について見ていきましょう。

太陽光発電設備における波及事故と原因

引用:経済産業省「令和2年度電気保安統計 分析結果」

上記は事故原因が自然災害以外で設備による波及事故とその原因についてまとめたグラフです。

そうした波及事故による被害が多い箇所は「ケーブル」が最も多いです。

👆はケーブルのコネクタ部分が焼け焦げている写真です。

そうした波及事故を引き起こしてしまう原因として最も多いのが「保守不完全」となっており、いわゆるメンテナンスをせずに放置していると事故を引き起こしてしまうということが分かります。

次に近年増加している太陽光発電所のケーブル盗難被害について見ていきましょう。

太陽光発電所のケーブル盗難被害

近年、太陽光発電所を狙ったケーブル盗難被害が非常に増えております。

今年4月に群馬県でも長さ2400メートル、重さ約7トン(1,300万円相当)もの銅線ケーブルが盗まれる被害がありました。(参照元:上毛新聞「相次ぐ太陽光発電設備の盗難被害」

また弊社が管理している太陽光発電所の現場でも2件ケーブル盗難の被害がありました。(👇写真参照)

近年、銅線価格の高騰により太陽光発電所の銅線ケーブルを狙った犯行が多くなっていると被害届を提出した際に警察の方が言っておりました。

では次にそうした事故や盗難被害の対策について見ていきましょう。

事故や盗難被害の対策について

事故や盗難被害の対策については、大きく分けて次の3つの案が考えられるかと思います。

①遠隔監視装置や防犯対策装置(防犯カメラ等)をつける

遠隔監視装置については太陽光発電所を建設の際に一緒に取り付ける方がほとんどだと思いますが、 防犯対策装置は比較的大きな太陽光発電所でないと取り付けていないケースが多いと思います。   近年増加する盗難被害については、山間部等の比較的人目の少ない所には防犯カメラ等の防犯対策装置を取り付けることをお勧めいたします。

②太陽光メンテナンス会社による定期点検を行う

定期点検により不具合を事前に特定し、修理や交換等を行う事が事故を未然に防ぐ上では最も効果があると思います。定期点検の実施目安は低圧(50kW未満)の太陽光発電所に関しては年1回、高圧(50kW以上)の太陽光発電所に関しては年2回行う事が好ましいかと思います。

精密点検風景

③太陽光発電の保険に入る

太陽光発電の保険は火災保険(自然災害保険)・休業補償(売電補償)・施設賠償責任(第三者被害補償)の3種類の保険があります。

火災保険(自然災害保険)は多くの方が入っているかと思いますが、休業補償(売電補償)や施設賠償責任(第三者被害補償)に入っていないケースも見かけます。

太陽光発電の事故や盗難被害に合ってしまった場合に、修理や交換等の費用は保険で賄えたけど、その期間の発電が止まっている間の売電がゼロになり、大きな損失となってしまうケースがありますので、休業補償(売電補償)保険には必ず入るようにした方が良いかと思います。

まとめ

冒頭も申し上げましたが、近年の太陽光発電所の事故や盗難被害は増加しておりますが、今後も更に被害件数が増加することが予想されます。

事故や盗難被害に合ってから、メンテナンス契約をする方が多いですが、そうした事故を未然に防ぐためにも予め定期点検などのメンテナンスを実施しておくことが必要不可欠かと思います。

ぐんまソーラーメンテ相談室では、前述の「事故や盗難被害の対策について」でお話しました①~③の対策も含めて、総合的な太陽光発電所のメンテナンスを行う事が出来ます。

是非一度お気軽にご相談ください!

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