太陽光パネルやパワコンの点検・交換時期！劣化の見分け方も解説

点検頻度と時期

太陽光発電システムの点検は、経済産業省が発行する事業計画策定ガイドライン中の保守点検ガイドラインを参考に実施します。家庭用太陽光発電システムの点検時期は厳密には定められていませんが、設置後1年以内を目安に初回点検を行うことが推奨されています。

太陽光発電は長期にわたって使用することを前提としているため、定期的な点検を実施することで、システムの不具合や故障を早期に発見し、大きなトラブルを未然に防ぐことにつながるでしょう。また、点検によって発電効率の低下を防ぎ、太陽光発電システムをより長く、効率的に運用できます。

劣化の見分け方

太陽光パネルは、設置後も定期的な点検を行うことで、より長く使用することが可能です。ご自身で確認できる外観チェックのポイントを以下にまとめました。

ひび割れ、欠け

飛来物などでパネル表面にひび割れや欠けがないか確認しましょう。特に裏面は破損しやすいので注意が必要です。

変色、汚れ

パネル表面に変色や汚れがないか確認しましょう。白い変色は層間剥離の可能性があります。

ホットスポット

パネルの一部が異常に高温になっている部分がないか確認しましょう。ホットスポットは発火の原因となり危険です。

これらの兆候が見られた場合は、専門業者に点検を依頼することをおすすめします。専門業者による点検では、赤外線カメラなどを使用し、ホットスポットの有無やパネル内部の異常などを詳細に調べます。また、発電量の低下が見られる場合も、点検を依頼することで原因を特定し、適切な対処をすることが可能です。

劣化の見分け方（エラー表示、異音など）

パワーコンディショナーの劣化は、様々な兆候から見分けられます。主な兆候を以下にまとめました。

電源が入らない

パワーコンディショナーの電源が入らない場合は、故障している可能性があります。

エラーメッセージが表示される

パワーコンディショナーのモニターにエラーコードが表示される場合は、何らかの不具合が発生していることを示しています。エラーコードはメーカーによって異なるため、取扱説明書を確認しましょう。

異音がする

パワーコンディショナーから異音がする場合は、内部のファンなどに異常が発生している可能性があります。

出力がない・低下している

発電量が少ない、または全く発電していない場合は、パワーコンディショナーの故障が考えられます。

加熱している

パワーコンディショナーが異常に熱くなっている場合は、内部で何らかの問題が発生している可能性があります。

これらの兆候に気づいたら、すぐに専門業者に点検を依頼しましょう。放置すると、他の機器の故障や火災につながる危険性があります。

ケーブルやコネクタ

ケーブルやコネクタは、風雨や紫外線にさらされることで劣化し、接続不良や断線を引き起こす可能性があります。定期的な点検で早期発見に努めましょう。点検の際には、まず目視でケーブルの外装に傷や亀裂がないかを確認します。また、コネクタ部分の破損や接続不良がないかもチェックします。さらに、ケーブルが適切に固定されているか、ゆるみや脱落がないかを確認することも重要です。

架台と固定金具

架台と固定金具は、太陽光パネルを屋根に固定する大切な役割を担っています。強風や地震などで損傷していないか、しっかりと固定されているかを確認する必要があります。経年劣化による強度低下も見逃せないポイントです。架台はパネルの重量を支える重要な部分であり、損傷があるとパネルの落下に繋がる可能性があります。

アース

アースは、落雷による被害や感電事故を防ぐための安全装置です。適切に接地されていないと、思わぬ事故につながる可能性があります。アースの点検では、接地抵抗値を測定します。抵抗値が低いほど、電気が地面に流れやすいため安全です。

これらの部品は、太陽光発電システム全体の安全で安定した稼働に欠かせません。専門業者による定期的な点検と適切な交換を行うことで、太陽光発電システムを長く安全に利用できます。